2006-01-01から1年間の記事一覧

2006年暮

近くのKさんとは子供が小学生で同級であったのでそれ以来の付き合いである、今年の2月奥さんを亡くされた。 「その寂しさは当人でなければ判らない」とぽつり云われる、返す言葉もなかった。 12月になって久しぶりに彼に会うと、顔はきりっと締まり以前の…

病気自慢

病気自慢をするわけではないが,今年の夏頃から右眼が急に見えなくなってきた。 あわてて病院にいくと、若い先生が動脈硬化による眼底出血だという。 長年の不摂生で、5年ほど前脳卒中で倒れたくらいだから、ある程度覚悟はしていた。 「先生、残る左眼は大…

芝居小屋

老夫婦3組で芝居を観に行った、それは夜7時から始まるという。 早めに夕食を渋谷駅に近い「くじら屋」でとった。 店はすっかり改装され、昔の面影はない。 楽しみにしていた鯨の刺身はほんのちょっぴり出てきた。 その味もすっかりお上品になっていて、鯨…

ケータイを持った爺

朝飯をすませてから用があっても無くても農場の事務所に行く。 若い連中は忙しそうに打ち合わせをしている、こっちはおもむろにパソコンのスウィッチを入れる。 メールをチェックする、仕事関係のそれはもうほとんど来ない。 どういう訳だかこのところ迷惑メ…

パソコン老年組 外部脳?

夜、寝床に入って今日の三度の食事のことを思い出してみる。 たしかに三度食べた、その中味はこれこれだ、では昨日はとなると食べたことは確かだが、その内容はとなるとだんだん怪しくなってくる。 まだそれは良いのだが、食後に飲む薬のことになると飲んだ…

三屋清左衛門残日録

本を読むのは楽しい。 若い時からの乱読癖は未だに直っていない、ただその時に面白いと思ったものを手当たり次第に読んできただけなので、系統も体系もありはしない。 このまえ倉庫にある本棚をゆっくり見回した、貧乏性で若い時から買った本は捨てられない…

櫛挽ヶ原晩秋

朝の散歩をしていたら防風林にカケスがやって来ていた、例年よりも遅いような気がする。 その姿は見えなくてもギャアーギャアーと鳴く悪声を聞けばすぐそれとわかる。 声は悪いがその姿は美しい、背中の部分が白く、山鳩をすこしスマートにした感じだ。飛び…

たまご屋おやじの近所付き合い 下着泥棒

今年は地元老人会の旅行で塩原温泉に出かけた。 会の代表世話役はお役御免となったが、顧問という名前をつけられ雑用を引き受けている。 業界などの会合ではすでに長老になってしまったが、ここでは若手になるので何かと気を使う。 旅行の予算は二泊三日で交…

パソコン老年組  ブログ

70歳になった記念にブログを始めた、この世界はとても刺激的で面白そうだ。 今年の夏読んだ「ウェブ進化論」の梅田望夫は「インターネットの世界で、本当の大変化はこれから始まる」と云っていた。 その意味するところは良く分からないが、どうも「私には関…

左手だけのピアノ弾き

10/19の夕刊を見ていたらピアニスト館野泉のことがかなり大きなスペースで出ていた。 私はそれまで彼が何者であるかぜんぜん知らなかったが、記事によれば彼は私と同じ70歳であり、5年前脳卒中で右半身不随になり演奏活動を断念したこと、2年後左手…

関東YOSAKOIそうなん

私の住んでいる旧岡部町(現在深谷市)の最大イベントは「おかべコスモス祭」である。 岡部商工会の主催するもので今年は10月8日に行われた、その日は晴れてはいたが台風の余波のため一日中強風に見舞われた。 コスモス街道と呼ばれる街道筋に各自治会お…

百舌鳥が鳴く

夏の暑いうちは早朝散歩をずるけていたが、涼しくなってからまた始めた。 あれよあれよというまにお彼岸も過ぎ、私の住んでいる櫛挽ヶ原も景色が変わってきた。 真っ赤なお彼岸花はどうして正確に季節を知るのであろうか、揃えたように咲きそして枯れる。 つ…

かぐわしき大地

ゴーギャンの「かぐわしき大地」を東京で見ることができた。 OHARA MUSEUM of ART http://www.ohara.or.jp/200606/jp/1_web/1/exh/007.html いつもは倉敷の大原美術館に行かないと見れないが、運良く竹橋の国立近代美術館に来ていた。 それは「モダン・パラ…

ロスチャイルドのバイオリン

私がチェホフの短編「ロスチャイルドのバイオリン」を是非とも読んで見たいと思ったのは次の一文に出会ったからである。 年配者のブログが面白いと書いたことがあるが、その一例である。 わかっているのは書き手が「あきよ」さんと言う70代半ばの女性であ…

パソコン老年組 ウェブ進化論

「ウェブ進化論」梅田望夫 ちくま新書 を読み、ひさしぶりに興奮した。 著者は1960年生まれであるから40代半ば、日本とアメリカのシリコンバレーで生活している。 ITの世界では彼はすでに老年組に属するのだそうで、その世界の変化の激しさがうかがえる…

爺、婆のダンス・コンベンション

皆さんに信じてもらえるかどうか分からないが、スクエアダンスのコンベンション東京大会があり、泊まり込みで三日間踊り続けたのである。 こちらは脳梗塞のリハビリでいやいや始めたスクエアダンスであるが、四年間も懲りづにやっているとだんだん図々しくな…

若冲と江戸絵画

とても良いものを観た。 「若冲と江戸絵画」展が上野の国立博物館で開催されていたが、開催終了の前日間に合った。 会場はどちらかと言えば地味な展示物であるにもかかわらず多くの人たちでごった返していた。驚くことにこれ等の展示物はアメリカの実業家プラ…

敬老会ご招待

先日、深谷市より敬老会の招待状が届いた、今年70歳になる人たちが対象で出席すると記念品と食事が付くらしい。 素直に喜んで出席することにしよう。 運が悪ければ5年前の脳卒中で、この世におさらばしているので70歳まで生きられたことはまことに有難…

ヘンゼルとグレーテル

ヘンゼルとグレーテルひょんなことからドイツの本物のオペラ歌手の声を聴くことになった。 ドイツでもっとも歴史のあるノルトハウゼン歌劇場(旧東ドイツ)の音楽総監督は日本人の増田宏昭さんである。 http://www.horie-nobuo.com/ono/link/clink/masuda.html…

くじらのさしみ

くじらのさしみ大学時代の先輩牛木さんから「鯨の刺身を見つけたぞ、あとで送るからな!」と連絡がはいり、ほどなくクール宅急便にてカチカチに凍った板のようなそれが届いた。 なにしろ富浦の道の駅で見つけたそうで、その興奮ぶりが伝わってくる。もう50…

清貧の思想

清貧の思想 80歳になる大先輩の原田さんが投稿しているメールマガジンが月一度届く、それをとても楽しみにしている。 実はこのメールマガジンは原田さんが70歳のとき創刊され評判をとったもので、その顛末を岩波アクティブ新書から「メールマガジンの楽し…

餃子

餃子美味い野菜炒めについて語ったのなら、この店の餃子についても話さなければならない。 今まで色々な餃子を食べてきたが、今のところこの店のものが気に入っている。 餃子はひと好き好きであるが、こってり油で焼いたものからさっぱり水餃子まである。こ…

野菜炒め

野菜炒め田舎の街道筋に一軒のラーメン屋がある。 カウンターに5人、中央の椅子席が2つで8人、あと座敷の席が3っで12人、満席で25人ほど入れる。 ほとんどのお客は車でやってくるので、混雑時はいつも駐車場の確保に苦労している。 どういうわけだか…

CD

CDめったに自分用の音楽CDなど買ったことはないので、私のCD在庫はほとんどゼロであった。 もっぱらカミさんのCD棚から失敬してそれを楽しむ程度であった。 プレイヤー、スピーカーも旧式なもので満足していた。 ところが或る日これに最新式のヘッド…

天敵

天敵梅雨から夏にかけて、採卵養鶏をやっている者たちにとっては魔の季節である。 特にこの季節、ハエの発生とか悪臭の問題とか頭が痛い、これがなければ本当に良い仕事なのだがとこぼす同業者も多い。 これらの対策に業界も色々と知恵をしぼってきた。ハエ…

ネギ名人

むしむしとした梅雨の合間、急いで鶏舎の周りの草刈りに精を出す。 この時期は雑草の生命力も一番強く、まごまごしているとたちまちこちらが根負けしてしまう。 たとえ雑草であっても小まめに草刈りをしてやればゴルフ場までとは言わないが綺麗になる。 あり…

パソコン老年組 不思議なこと

ついついパソコンの前に座っている時間が長くなり眼がしょぼしょぼになってしまう。 私の両親は歳をとってからよくテレビを見ていた、とくに親父は高校野球また大相撲の時期になるとそれを楽しみにしていた。 私らの時代はこれにパソコンが加わった、人好き…

ウグイ

櫛挽ヶ原はいつ散歩しても面白い。 お薦めはやはり初春から初夏にかけてであろうか、特に防風林の眼の覚めるような変化が美しい。 その一本一本の樹木は何の変哲もないナラ、クヌギ、赤松、、、などの雑木であるが、開墾する前からここに自生していたもので…

ニコラス先生

毎年6月になると近くの埼玉工業大学で英会話の公開講座が始まる。 一般社会人むけのもので週一回、全部で八回がコースになっていて、夕方一時間ほど行われる。 参加して今年で4年目になるが、メンバーは20−70代にわたり幅があって面白い。 一般社会人…

ホトトギスが鳴く

初夏を思わせるどんよりした午後、草刈に汗を流していると突如眼の前の木でホトトギスが鳴きだした。 声をたよりにその姿を追ったが濃い緑に遮られてその姿を見ることは出来なかった。 ならば手を休めてじっくりとその声を聴くこととした、ホトトギスはその…