たまご屋おやじの独り言 鐘撞堂山 坂道

写真にある木製の階段は全部で100段ある、いつもの谷津池の駐車場から北コースをとって登り約40分、息を切らしてたどり着いたところにあって、ここが最後の胸突き八丁となる。
その日の体調にもよるが、この階段を見るだけで疲れがどっと出て、登るのが億劫になる日と、そうでもない日とがある、でも最近は億劫になる日が多くなった。
そこで最近は作戦を変えた。そうだ疲れたら休めばよいのだ、それをなんでも若いときのつもりでいるのが間違いの元。疲れたら変速機のギアを落としてゆっくり登るか、何度でも休めばよい。
以来、すっかり楽になった、というよりそうせざるを得なくなったのが正直な話。
こんどは年齢の坂の話、よく先輩たちから、60代の坂、70の坂、80の坂、あるいは90代の坂ということを聞かされた。それぞれの年代には特有の乗り越えねばならぬ坂道があって、ひとつ乗り越えるたびに景色が違い、また新しい坂道が現れる、そしてまた登る、、、。
私もいま70代半ば、わかったことは結局70代のことは60代ではいくら想像してもわからなかったこと、つまりいまの私には80代のことはなってみなければわからないことになる。
先輩はうまいことをいうもんだ、それぞれの坂道を乗り越えた者のみが、いままで見たこともない新しい風景を見ることが出来ると。
なるほど、たとえ標高330mの鐘撞堂山であっても、たとえ途中の階段で何回休もうとも頂上でみる景色は毎回違う。