たまご屋おやじの独り言 2002年4月

たまご屋おやじの独り言 2002年4月


20/April/02

タマゴ応援団

近頃、やたらとTVでタマゴのことが取り上げられています。 それもおおむね好意的なのです。養鶏協会のマスコミ対策が効いてきたのかもしれません。なかでも4/19(金)日本テレビのプラス1(PM5:00−7:00)で取り上げられたのは強烈であった。

新聞の番組紹介によれば「絶対必見恐るべし、、卵マル秘パワー、高コレステロール症に効果絶大、、卵黄の成分レシチンが血液大掃除毎日10個でも大丈夫?栄養凝縮、、常識変える粗食新生活」なにかテキヤの口上みたいですがとにかく見てみました。

タマゴとコレステロールの問題を30分間にわたってとり上げていましたが、結論はコレステロールを気にするあまりタマゴを食べないのはナンセンスであると言うものです。中年のサラリーマンが一日四個づづ二週間タマゴを食べるパフォーマンスがあり、その後血液中のコレステロール値が増えるどころか改善された様子が写されていた。

タマゴ屋にとっては「なにを今さらそんなことを言ってるの、、」ですが、一般的にはこの迷信がまかり通っています。その点では嬉しいプログラムでした。

12/April/02

ヴァージニア(USA)トリインフルエンザ(AI)2

AnimalNet April 12によればヴァージニア(USA)のトリインフルエンザ(AI)は州政府による懸命の防止策にもかかわらず伝染が拡大している。すでに木曜日(4/11)までに一百万羽が死亡またはそれが予測される。ヴァージニア州の養鶏産業の売上は約$745 million(970億円)に達している。1983―1984年にアメリカ東部地区を襲ったAIは1400万羽を殺し、 $65million(85億円)の被害をもたらした。このために鶏卵の不足をもたらし価格が30%上昇した。この地区のAIは3月中旬、当初七面鳥農場に発生し拡大したが現在のところ採卵鶏農場には出ていない。現在のところ発生農場の殺処分と隔離によって拡大をふせいでいるが予断を許さない。

9/April/02

ノースカロライナ(USA)トリインフルエンザ(AI)

農水省は4月9日にノースカロライナ州(USA)のAI発生が確認されたため同州からの家禽肉の輸入を一時停止した。すでにヴァージニア、ペンシルベニアメーン州輸入禁止になっている。これらの州はいずれもアメリカ東部の海岸に面しており隣どおしである。古くからのブロイラー,鶏卵の産地として知られているが、過去のAI発生もこの地区で起きている。

なぜアメリカのこの地区のみがAIの発生に見舞われるのかは専門家にまかせるが、野鳥(水禽類),ブロイラー鶏、採卵鶏、七面鳥などの共存する環境がAIヴィールスを常在させるのであろう。更にAIが常在していると考えられる香港でも水禽類、ブロイラー鶏、採卵鶏、更に生鳥市場の存在の組み合わせが疑われている。日本は幸いにもその点では救われている。運よくAIの大発生をまぬがれてきた大きな理由であろう。しかし油断大敵である。

5/April/02

ヴァ-ジニア州(USA)のトリインフルエンザ(AI)

4月5日のwww.meatingplace.comによればヴァ-ジニア州(USA)政府はトリインフルエンザ(AI)発生により更に300,000羽の七面鳥及び鶏の殺処分を命じた。ヴァ-ジニア州は20年前(1983年)にAIの大発生があり1,4百万羽の七面鳥他が殺処分され45百万ドルの損害があった。隣のメリーランド州とは飼料工場が共通しているのでトラックによるAIヴィールスの伝播が心配されている。

既に日本の農林省http://www.maff.go.jp/work/press020329-03.htmでは同州からの家きん肉の輸入を禁止している。先日のブッシュ大統領来日の際、日本の鶏肉輸入禁止問題が取り上げられ日本政府を慌てさせたが、結局押し切られて「一国主義」から州単位の「地域主義」になってしまった。アメリカの大統領はアフガン戦争をやりながらブロイラーのセールスもやるとはとてもタフである。

2/April/02

「タマゴ,コレステロール,心臓病」の嘘

嬉しいニュースです。まさに「眼から鱗」ものです。

3月27日、発表された労働厚生省の「平成12年都道府県別年齢調整死亡率の概況」
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/other/00sibou/index.html 

によれば、俗説「タマゴを食べるとコレステロールが血管にたまり心疾患か脳血管疾患で死にやすくなる」が事実に反しているかが解ります。

日本人の死亡率を三大死因(悪性新生物、心疾患、脳血管疾患)別に過去約40年間調査したものですが、これは年齢調整をして条件を同一にしてあります。年齢調整をしない死亡率(租死亡率)では日本人の高齢化にともない、三大死因による死亡率はいづれも増加していますが、年齢調整をした場合はまるで違ってきます。

驚くことにそれは過去40年間にわたって減りつづけており、悪性新生物を除いて半分から三分のニになっています。悪性新生物にしても肺ガンを除けば減少しているのです。この間、タマゴの一人当たりの摂取量は三倍になったのです。食生活が豊かになったことが心疾患か脳血管疾患の減少につながった一つの大きな理由と考えられます。明らかに「タマゴ,コレステロール,心臓病」は関係ないのです。統計のトリックに気をつけたいものです。

1/April/02

松永和紀のピリッとサイエンス」

もう桜がこの辺でも咲き出した。例年より二週間は早い。去年の猛暑には懲りたが、今年もまたその先触れでなければ良いが。

以前に「環境goo」のサイエンスライター松永和紀さんが来て「たまご談義」をした事を紹介しましたが、その時のやりとりが下記ホームページに紹介されている。辛口だが科学的であり公平に「食の安全とはなにか?」を追いかけている。

環境gooコラム「松永和紀のピリッとサイエンス」
http://eco.goo.ne.jp/t_lecture/index.html

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