たまご屋おやじの独り言 風の盆


風の盆

昨晩(09/02)、越中八尾を訪ね「風の盆」を見ることが出来た。かねてからその実物をと思っていただけに嬉しい。
台風12号影響で雨を心配していたが、やはり小雨がぱらついてしまい、趣のある通りを流して踊る「町流し」の姿は見ることが出来なかった。そのかわり八尾小学校グランドに仮設された演舞場でえり抜きの踊り手、歌い手、鳴り物による本物をたっぷり楽しむことが出来た。
風の盆で歌われる「越中おわら節」は民謡の中でも、特に難しいものらしい。その独特な高い声と節回しは誰にも簡単に真似すら出来ない。三味線のバチさばきが凄く、それに胡弓の哀しい音色がからむ。
正直に云うが、今まで日本の盆踊りを見てあまり美しいと思ったことはない。初めてこの「越中おわら風の盆」踊りを見て美しいと思った。女衆の踊りは勿論美しいが、それ以上に男衆のそれが美しい、男がそう思うのだから不思議だ。たぶんこれを男の色気と言うのだろう。
もうひとつ驚いたことに、この盆踊りは各町の幼児、小中高生、青壮老、男女を問わず全員参加していることだ。町々全体が小さいころからこのリズムと踊りが身についていなければその完成度はないであろうし、300年以上にわたってそれが継続される訳がない。