たまご屋おやじの独り言 四国お遍路 土佐の人

 高知県遍路道は長い、そして訪ねるお寺も散在している。歩きを中心にしてバス、電車、巡航船、タクシーでまわる予定を立てていたが、三日目にしてはや足痛のため歩くことを諦めた。その代わりになるべくバス、電車を利用したいのだが、そう簡単にはいかない。朝晩の通勤時間帯をのぞいてほとんど利用できる本数がないのだ。やっと電車やバスで目的のお寺近くにきても、そこにはタクシーがない場合が多い。
痛む足を引きずりながらやっとお寺にたどりつくと、どういうわけか訪ねるお寺は何段も続く階段の上にある場合が多い、今回ほど階段がうらめしく思えたことはない。
なんとか予定をこなして四日目、この日はバスもうまく時間にあい、運よくタクシーも利用できたので、予約しておいた土佐市の白石屋旅館に午後1時ごろ着いてしまった。ぶっきらぼうなおカミさんが出てきてじろリと人の顔を見てから「お客さん、この時間ならまだ次の36番青龍寺へ行く時間がある、その近くの宿屋を紹介するから自分で予約しな、いまそこへ行く市営バスの時間を調べてくるから」といってさっさと自転車にのって出かけてしまった、私はあっけにとられたがジーンときてしまった。
自分の商売は二の次にして、客のことを考える、それもぶっきらぼうに、、、。
土佐の人には参った。


階段は年取ったお遍路さんにはつらい

ここもまた階段

33番雪蹊寺の前にある遍路宿高知屋

おめかしした地蔵さん、どこでも良く手入れされている