たまご屋おやじの独り言 「千日回峰行」

 本の話が続く。

千日回峰行」著者は光永覚道。

比叡山に12年間、籠山行を成し遂げた本人にインタビューする形でこの本はまとめられている、これまたとても恐ろしい本である。

とくに回峰行あと、断食、断水、不眠、不臥を9日間の堂入りは、人間の体力の限界まで試される、それは臨死体験に近い。

そんなことまで人間はできるのか、、、ただ驚くばかり。

断食をすると、血液は胃袋またその他の消化器官には回らずに、脳に集中し頭は異常に冴えて眠くないのだそうだ。

水分を断つと最初は苦しいが、そのうち皮膚呼吸で水分を補うようになり、とにかく9日間は生きられる。

これらは比叡山千年以上にわたる経験智で支えられ、9日間が10日間になると、どんなに鍛えられた者でも死ぬという。


話変わって、近くの鐘撞堂山にはこの山の「行者」と私がかってに名づけている男、飯島さんがいる。

彼は早朝この山に登り始めてから10年以上、年に300回以上きているから、もう3100回を超えたと云っている。

彼にこの本を是非読むようにと手渡した。