たまご屋おやじの独り言 最後の旅 3 アイルランドの大地

 アイルランドでは三つの港に寄った、南からCork,Dublin,そして北のBelfast。

いずれも早朝に港に着き、午後6時ごろ出航する、10時間ほどはそこで自由に使える。

船会社の用意したオプションの旅に参加することも、自分独自のプランを立てることもできる、あるいはどこにも出かけないで船でのんびりしていても良い。

私たちは場所ごとに作戦を立てた、4人でタクシーのほうが効率が良く、費用も安い場合もあるし。また場所によってはタクシーの数が少なく大変待たされて時間をロスしたこともあった。

アイルランドの田園風景は広がる牧草地に羊、牛たちが草を食み、一見美しい。

かっては森林であったところを開墾し牧草地にしたのであろう、岩石が多くそれを取り除くために大変な労力が注ぎ込まれたに違いない。素人目にも土地は痩せている。

そのうえ、この国はかって500年以上にわたってイングランドの植民地として徹底的に搾取された。またクロムウェルによるカトリック教徒の虐殺など冷酷な歴史も背負っている。
どこの国を旅するにも、その大地をしっかりこの眼で見、その国のたどってきた暦史を抜きにしては理解できないとつくづく思った。