たまご屋おやじの独り言 2001年1月

たまご屋おやじの独り言 2001年1月


31/January/01

<日本たまご事情>3、昔のたまごは美味しかった

「今のタマゴは水っぽくて、昔のタマゴはもっと美味しかった」と云われる方がいます。
人それぞれの「昔」があるわけですが、タマゴがまだ貴重品であったころ田舎で食べた産み立てのタマゴはそりゃー美味しかったのです。当時、都会で手に入るタマゴは今のものに比べればひどいもので、腐敗したタマゴを選別して捨てるのが卵問屋の大きな仕事でした。

若い人達には信じてもらえるかどうか、つい30年前、タマゴは病人見舞にぶら下げていったほど貴重品でした。

手前味噌になりますが、今都会の皆さんが手にするタマゴは、昔田舎で食べた産み立てタマゴに匹敵する品質と鮮度を備えています。

そこで、「今のタマゴはもっと美味しい」のです。

31/January/01

<日本たまご事情>2、遺伝子組換飼料使用とタマゴの安全性

「遺伝子組替飼料使用とタマゴの安全性」、もっと正確に言えば遺伝子組替技術により生産されたトウモロコシ、大豆その他を原料とした飼料により生産されたタマゴは安全か?となります。

消費者の皆さんが感じている不安に率直に答える必要があります。

私ども鶏卵生産者がこの問題について一番心配していることはこの問題があまりにも政治的に利用されたり、消費者の不安をやたらに煽るマスコミ、グループに利用されたり、冷静な科学的議論が失われがちなことです。

現実には今国内で使用されている飼料用トウモロコシの30%前後がそれに相当します。疑わしきは使用せずで済むボリュームではありません。

11月14日、アメリカFASS(Federation ofAnimalScienceSocieties)http://www.fass.org/ から「遺伝子組替飼料使用のタマゴ、肉、牛乳は安全である」とのプレスリリースがありました。是非ごらんください。

この団体はアメリカ酪農科学学会、家禽学会、動物科学学会の連合体です。
日本語訳を「FASS報告(1)〜(10)」(下記)に載せておきました。判断の材料として利用してください。

31/January/01

<日本たまご事情>1、赤玉と白玉、栄養に差があるの?

コープとうきょう」の皆さんがよく私どもの農場にこられていろいろと見学され質疑応答の機会があります。農家の庭先から鶏が消えてからしばらくたちますが、生産の場と消費者の皆さんとの距離を短くする努力を続けています。

よくある質問シリーズ

(1)赤玉と白玉と栄養差があるのですか?

栄養差はありません。どちらからも一羽の立派な雛が生まれるのに充分な栄養分が含まれています。赤玉からは赤い鶏、白玉からは白い鶏が生まれます。日本とアメリカは白玉鶏が主力ですが、ヨーロッパ、中国、東南アジアは赤玉鶏が多いです。