たまご屋おやじの独り言 2001年9月

たまご屋おやじの独り言 2001年9月


12/Sepember/01

それは中国卵の輸入から始まった(5)

中国は政治体制は共産主義、経済の仕組みは資本主義という未だ誰も経験したしたことがない壮大な実験にのりだした。経済の現場においては資本主義国以上に資本主義的手法がとられていると聞く、どちらが資本主義の国かわからない。「白くても黒くてもネズミを取るのは良い猫だ」、主義主張よりまず国民が豊かになる事が先と考えているのだろう。

随分まえになるが「農業は大賽に学べ」の大賽を訪ねたことがある。人民公社方式のモデルとなったところだ。スローガンは「自力更生」であり、ひどい荒地を開墾し生産をあげたことが全国のモデルとなったのだが私の眼にはあまりにも貧しくみえたことを覚えている。「貧しさを平等に分かちあおう」の時代であった。

今の中国の指導者達は1959年から1961年にかけての「大飢饉」を忘れはしないであろう。「大躍進」政策の過ちにより3000万人の人が飢え死にし2億人が危機にさらされた。(レスターブラウン 誰が中国を養うのか?)

人民公社方式が行き詰まり、生産請負制に切り替えてから、耕地面積は変わっていないのに農産物の生産は飛躍的に伸びた。 働いただけ自分のものになる方式に中国の人は目の色を変えた。

東京オリンピック」(1964年)前の日本は貧しかった。しかし働けば確実に豊かになり安い賃金で夢中で働いた。 それがアメリカとの繊維摩擦を引き起こしついで家電、自動車摩擦につながっていく。しかし今度日本が攻められる番でネギ、シイタケ摩擦に始まりやがて家電、コンピュータになるのだろうか?
 「北京オリンピック」(2008年)前の中国はまだ貧しいが働けば豊かになることで夢中になっている、丁度「東京オリンピック」前の日本のようだ。

10/September/01

それは中国卵の輸入から始まった(4)

今から約80年前、養鶏の先人たちが怒涛のごとき中国卵の輸入に立ち向かい見事これを追い出した経過は既に述べた。時代は変わり「歴史は繰り返す」の例えのごとく現在またこの問題に直面している。

「良くて安い」中国産の野菜は消費者に受け入れられ、ますますそのシェア−を拡大している。ユニクロは日本の衣料ビジネスを変えてしまったし、家電、コンピュータにいたるまで中国抜きには考えられぬ。

50年前日本が「1ダラーブラウス」をもってアメリカに殴りこみをかけ繊維摩擦を引きおこし、ついで家電摩擦、自動車摩擦に発展していったことは記憶に新しい。そして日本は豊かになった。中国がWTO加盟を目指すのは日本のたどった成功物語を真似しようとしていることに他ならない、それも日本の10倍の規模で、、。中国が豊かになる為には自給自足体制をすてて、WTO体制(グローバルな経済競争)をとる道を選択をした。

商売になればブロイラーであれ、卵であれ何でも国をあげて売ってくるだろう。 いずれ中国は穀物を大量に輸入することになろう。かって日本韓国台湾が工業化を目指したとき豊かになると同時に穀物の輸入量は増大した。一人あたりの耕地面積は日本韓国台湾そして中国もたいして変わらないのだから。

このような状況下で日本の採卵養鶏が勝ち残るには先人以上の知恵と努力が必要になる。

4/September/01

平成13年度採卵鶏銘柄比較 埼玉県ホームページ公開

埼玉県がホームページで「採卵鶏銘柄比較」公開を始めました。
http://www.nosoken.kumagaya.saitama.jp/shisho/tikusan/yokei08/keiran.htm