鳥インフルエンザ(AI) 全国一斉サーベイランス(8/6)

この暑い最中、全国で鳥インフルエンザ(AI)の全国一斉サーベイランスが行われている。現在の時点で農水省のホームページによれば、7月30日現在、調査戸数563戸すべて陰性とある。県段階で擬陽性となり国の検査では陰性となった例も含まれるが、なにはともあれすべり出しは良い結果が出ている。私どもの関東近県の調査もこれから本格化するので油断はならない。採卵養鶏家にとっては神経の休まらない日々が続く。

茨城県の私どもの農場の一つが半径5Km以内の移動禁止地区に含まれたのであるが、その間、得がたい経験をした。真夏の暑い最中一日でも鶏卵を常温に置けば品質は急激に低下する。移動禁止区域内ではその鶏卵の移動許可は最低でも4-5日かかると覚悟を決めていた。去年の京都の事例の場合は半径30Km以内の鶏卵は一ヶ月近くも移動できず、結果的に廃棄処分された。今回は低病原性ということもあり、移動禁止の区域および鶏卵の移動条件が大幅に改善された。

茨城県では鳥インフルエンザ(AI)の発生以前に官と民が綿密なシミュレーションをしていたことも大いに役に立った。実際に茨城町のケースでは一番早かった農場の場合、24時間以内に鶏卵の移動禁止が法的に解除された。このことが可能になった裏方として国、県の担当者の夜を徹しての働きがあったことを養鶏家は忘れてはならない。

現在でもこの暑い最中、茨城町の養鶏場では殺処分のきつい作業が慣れない人たちによって続けられている。ご苦労様と言わざるをえない。