日本たまご事情 Bob Sparboe 亡くなる その三

日本とアメリカの葬儀の違いについてとても驚いたことを正直に書いたら、それを見てカリフォルニアよりメールが届いた。カミさんの従姉に当たる節子姉からである。彼女夫妻がカリフォルニアに渡ったのはもう50年以上前になるのであろうか。

彼女いわく、
アメリカの葬儀は 悲しい日本たまご事情 Bob Sparboe 亡くなる その三日本の葬儀と違い 死んだ人の素晴らしい人生を、命を、 讃えよ、慶べ、祝え というもので、根本的に違うのでしょう。Rejoice his lifeということになります。普通は天国にいくことになっています。来世はないのですから。 この世で悪いことをしてねずみに来世は生まれるなどと考えません。

私も驚いたのですが、まず お葬式にいくと 牧師は "今日は Celebration of his life からはじめます。 彼の 人生の お祝い、賞賛です。仏教は 人生は苦悩である。悩み、苦しみ、はかなさである。 それに引き換え 西洋文明は、苦しかったら働け、お金をうんと作れ、そして幸福になれ!と、いいます。 西洋文化東洋文化は はじめから 根本的に 違うのです。』
どちらの葬儀が良い悪いは別として、Bobの死は色々なことを考えさせられた。

最近、日本の葬儀でとても気になることがある。皆が忙しい忙しいでお葬式までも効率優先になってしまったことだ。私の住んでいる岡部町でも農家であれば2-3年前まではほとんど葬儀は自宅で行われた。故人を偲んで隣組一同がそれを手伝った。たしかに大変ではあったが気持ちがこもっていた。

最近は農家でも業者の葬祭場で行われる場合が多いが、確かに葬儀は手際がよい。その家族の負担も少ないし隣組の人たちに家の中を覗かれることもないので人気がある。だが故人が手際よく「片付けられた」という印象はどうしてもぬぐい切れない。

いずれにしても過去数多くの葬儀に参列してみて正直なところ、とても感じの良い葬儀とそうでない場合がある。「本当に良いお葬式であった」と感じるときそこには必ず故人が中心にいて、それを思う家族、友人たち、親族がいることである。それは葬儀の盛大さ、手際の良さには関係はない。