ヘンゼルとグレーテル

ヘンゼルとグレーテル

ひょんなことからドイツの本物のオペラ歌手の声を聴くことになった。
ドイツでもっとも歴史のあるノルトハウゼン歌劇場(旧東ドイツ)の音楽総監督は日本人の増田宏昭さんである。
http://www.horie-nobuo.com/ono/link/clink/masuda.html
彼が夏休みで4名の歌劇団の仲間と日本に来ていた。

文化事業に歴史のあるドイツでも近年その予算は削られ、歌劇場の運営は楽ではないと増田さんは話していた。
そこで機会があるごとに劇場を出てミニコンサートを開き、音楽の裾野を広げると同時に自分たちの費用は自分たちで稼ぎ出すようにしているとのことだ。

近くに私らの孫どもが通っている「ふきのとう保育園」がある、ここの教育方針がとてもユニークで、年齢に応じた心および身体の発達に重点をおいている。
大きな声で歌を唄う、あらゆるリズム運動をする、絵を描く、泥んこ遊びはする、木登りはするので孫どもはいつも生傷がたえない。
この保育園が本物の歌曲を子供たちに聞かせたいと増田さんのコンサートを企画した、彼等は喜んで来てくれた。

コンサート当日、小さい子供たちが半分その親たち他が半分で約100名ほど集まった。
最初、子供たちが静かに聞いているかと心配したが杞憂に終わった。
マイクも無しに唄う歌手のそれは会場を圧倒した、驚くことに子供たちは集中して聞き、静かにしていた。
いつも保育園で唄っている「ヘンゼルとグレーテル」が出てきたとき子供たちは大喜びであった。