パソコン老年組 外部脳?

 夜、寝床に入って今日の三度の食事のことを思い出してみる。
たしかに三度食べた、その中味はこれこれだ、では昨日はとなると食べたことは確かだが、その内容はとなるとだんだん怪しくなってくる。
まだそれは良いのだが、食後に飲む薬のことになると飲んだか飲まなかったか定かでなくなってしまう。
人にもよるのであろうが、とにかく最近物忘れがはげしい。

不思議なことに遠い昔のことなど意外に覚えている、小学生のころ同級生に可愛い女の子がいて、気を引くためにわざといじめたことなど思い出す。
脳みその中はどうなっているのか、古い記憶はしっかりしていて昨日のそれはあやふやになっている。

梅田望夫の「ウェブ進化論」を読んで大いに刺激を受け、70才記念に「はてな」のブログを始めたが、この「はてな」という会社の考え出すものが実に面白い。
社長はじめ社員はみな20-30代とのことだが、それは70才の私にも役に立つ。
歳をとって記憶力が衰えるのは仕方がないことだが、ただ記憶するだけなら今や安いパソコンのほうが優れている。
問題はインターネット上にある膨大な情報の値打ちを嗅ぎわけ、整理していつでもこれを取り出すことが出来れば、外部に自分用の脳を持ったも同じである、「はてな」はその一部を私に提供してくれそうだ。
これがあれば多少ボケたって愉快に生きていける、有難い世の中になったものだ。

年寄りはだてに歳はとっていない、ほとんどがゴミのようなネット上の情報のなかから宝物を掘り出すことの出来るのは年季のいった年寄りの特技かもしれない。