もみじマーク

昨日とても不愉快な思いをした、今思い出してもむしゃくしゃする。
脳梗塞で倒れて以来、もう7年目になろうとしているが、幸い大きな再発も無くここまでやって来たが、定期的に近くの深谷日赤病院に行き先生に診察してもらい、血液がサラサラになるという薬2ヶ月分をもらって帰ってくる。
病後、初めのうちは車を運転するのが危なっかしい状態であったものが、最近は落ち着いてきたと自分では思っている。

昨年、高齢者運転講習を受けやっと運転免許を更新できたが、その時にもらった「もみじマーク」を車の前後に貼り付け、自分は運転危険人物であることを宣言している。
このマークの効用は、優しい人たちは道を譲ってくれたりするが、こちらが法定スピードを守ってゆっくり走っていたりすると、威勢のいいアンちゃんが「もたもた走っているんじゃねえ、この爺!」などとわめいて追い越していく、こちらは一瞬むっとするが黙ってやり過ごす。

いつものとうり病院での診察を終えて、巨大な二階建ての駐車場からバックで出ようとした時、こつんと音がして人の声がした、確か人は居なかったはずだが?車の外に出てみると人がうずくまって、腕と足をさすり「痛い、痛い」と言っている。
一見きちんとした背広を着て人品卑しからぬ人物と見受けた、年のころは50代後半と言ったところか、私の車にぶつかった所を確認したいからと言って助手席に乗り込んできた、大きな衝撃は感じなかったが打ち所が悪かったのかも知れぬと思いこちらは平謝りに謝った。
それを見て取るや相手は態度を変え、ネチネチと強請りにきた、「このことを届ければ大変なことになる、もう運転出来なくなるかも知れない」
「黙っていてやるから、それ相応のことをして欲しい」、、、。

どうも病院に車でくる年寄りを狙った「当り屋」らしいと途中で気がついた、「もみじマーク」はそのカモを見つけるのに格好の目印となる、あるいはヨタヨタと歩いて来るのを物陰から見ていればカモはすぐ見つかる、自分がそのカモと見られたことにむしょうに腹が立った。
「そんなに云うのなら、駐車場の警備のところへ二人で行きましょう」と反撃に出た、やおら彼は携帯電話を取り出しどこかと話しているふりをした、「病院が呼んでいるいるから、今日のことは無い事にしてやる」と言って立ち去った。