経済は生き物

このところ新聞テレビを見ていると恐ろしくなる、アメリカに端を発した金融不安があっという間に世界中に飛び火し、これが実際の経済活動にも大きな影響を及ぼし始めた。
連日の人員整理、投資計画の凍結などの報道は将来に対する不安の連鎖反応を起こし一気に経済活動は萎縮し始め、わずか半年前とは様子はがらりと違ってきている、その時は対岸の火とばかり呑気に構えていたが事の成り行きに驚く。

自分たちの関係している「たまご屋」の仕事は一体どうなるのか?悲しい性で引退しているとはいえ考えざるを得ない。
実際のところ、これからどうなって行くのかは誰にも分からない、後からならもっともらしく誰にでも説明できる、そんなことは評論家にまかせておいて、それぞれは今までどおりなけなしの知恵を絞って生き残る算段をするしかない。
五十年に一度いや百年に一度の経済大変動と人は騒ぎ立てるが、いつの時代でも自分のことは自分でケリをつけるほかは無い。

今日(12/20)の日本経済新聞を見ていたら、来年(2009)1-3月期配合飼料大幅値下げとある、久しぶりに我々の業界にとって良いニュースである。
既に今年の7月から飼料原料のトウモロコシ価格は急落していた、これに海上運賃も値下がりし円高も重なり様変わりしたように原料は安くなった。
まことに経済は生き物である、つい半年前飼料高騰で畜産危機が叫ばれデモ騒ぎしたのがウソのようである。
飼料価格が下がれば肉類牛乳卵の値段も下がる、ただし時期的には多少ずれると思われる。

日本の経済が戦後何度かのピンチに見舞われその度にそれを梃子にして見事に立ち直りかえって強くなってきたことを知っている。
私どもの小さい業界もそれなりに幾度かの困難がありそれを乗り越え、その度に経営改善して消費者の方々のニーズに答えた者のみが生き残ることが出来た、厳しい事だがその原則は変わらない。