魔法

魔法 

8年ほど前に脳梗塞をやって以来手書きで文字を書くのが不自由になった、書いた文字があまりにもみっともないので仕方無しにワープロを使うようになった、これも正式に習ったのではなく自己流である。本当のところは手紙など手書きで書きたいのだが相手が読み取れないのではどうしようもない、達筆で書かれた手紙などを受け取ると羨ましくてならない。
いまのところ自分用の日記または手帳などは手書きしているが、人さまに見てもらうものはPCのワープロを使用している、このワープロというのは便利すぎて逆にせっかく覚えていた漢字などをどんどん忘れてしまう、今は手書きをなるべく怠らないようにしている、まったく皮肉なものである。
世の中なにが幸いするかわからない、仕方なしに始めたこのワープロなど電子的に記録したものは私にとって大きな財産となりつつある、いまだにワープロのキーボード操作には苦労しているが、ひとたびこれで文章化され記録されるとこれが後で大変役にたつことが判ってきた。具体的に云えば日常作成した電子記録をgoogleのWEBメールのなかに何でも放り込んでおく、整理することは必要ない、あとはgoogle の強力な検索機能で必要なものをたちどころに探し出せる、いま一年間に厚めの大学ノート2冊を使って日記を手書きしているが、何処に何を書いてあるかなどたちどころに探すことは難しい、私にとって電子的記録の検索はまるで魔法のようなものである。
日々やり取りのあるメールなども必要のないもの以外消さずにそのままとって置く、これは自動的に電子的な日記帳の代理にもなる。これが今年一年間で約2000通ほどになった、重要だと思われるメールはその都度それに項目ごとにラベルを着けておくので時系列の動きが分かりやすい、などなど。使える機能はまだほんの一部しか利用してないようだが、脳梗塞でボケはさらに進みこれから後期高齢者の仲間入りする時、強力な援軍を得た気持ちである。