和英語林集成

和英語林集成


昨年の10月に手に入れた「ヘボン在日書簡全集」教文館をぼつぼつと読んでいるのだがちっともはかどらない。
この本はヘボンが1859年(安政6年)開国直前の横浜にキリスト教の宣教師として着いてから1892年(明治25年アメリカに帰国するまでと、その後1910年(明治43年)96歳で亡くなるまでの日本に関する書簡集である。
まず50年以上にわたる膨大な自筆の手紙が残っていたことに驚く、そしてそれがその当時の日本の状況を知る上で歴史的にも第一級の資料として価値があることを知った。

ヘボンは「ヘボン式ローマ字」として知られているが、宣教師であり医者でもある。彼が開いていた診療所跡は今の神奈川区成仏寺にある。彼は聖書の日本語版を作るべくまず和英辞典の作成に取り掛かった、診療のかたわら生の日本語を聞き取りそれを英語に直していった、勿論日本語の教師の力も借りている。それに8年の歳月をかけ完成させている、その時日本語をローマ字で表わしたのがいわゆる「ヘボン式ローマ字」である。当時日本ではこれを印刷することができなかったので上海に行きこれを印刷した、これが日本最初の和英辞典「和英語林集成」である。

この本の実物を是非見てみたいと思い調べてみると、彼がその創立にかかわった今の明治学院大学にあることが分かった、大学のホームページにはその辞書の全ページがアーカイブとしてあり当時の日本語のローマ字表記で検索できるようになっていた、それを見ていると興味はつきない。

とにかく「ヘボン在日書簡全集」を読んでいると、数多く興味深いことにぶつかる、その都度寄り道するので今年中にこれを読み終わるかどうか分からない。