バルト海クルーズ (3)サンクトペテルブルグ

バルト海クルーズ (3)サンクトペテルブルグ

今回、10日間の船旅の目玉はこのサンクトペテルブルグの二日間にあった。

第一ロシアという国を訪ねるのは私にとって初めてであったこと、そこにはエミルタージュ美術館があること、この美術館は40年ほど前、親父夫婦が訪ねる直前に私が病気で倒れその旅行をキャンセルせざるを得なかったこと、結局あれほど楽しみにしていたエミルタージュ美術館を見ずに親父は死んでしまったことなど、、、それなりの思いが私にはあった。

美術館も見たい、帝政ロシアの残した歴史的遺産も見たい、だんだん欲が深くなって、ただ慣れない街をぶらぶら歩いただけではとても間に合わないことに気がついた、そこで二日間のオプション旅行に参加したのだがガイドは英語、スペイン語、ドイツ語別にグループは分かれていた、仕方なしに英語のグループに参加したのだが日本人は私たち夫婦だけになってしまった、心細いかぎり。

大型バス一台の人たちが行動を共にしたのであるが、ガイドの英語が聞き取れない、トイレなどに行っているとたちまちグループから置いていかれてしまう、トイレによっては有料でその小銭が無いなどなど、、、特にエミルタージュ美術館では見学者が多く、半日くらいの時間では何がどこに在るのかさっぱり判らない、とてもガイド無しには大事なものを見過ごしてしまう。

お目当てのレオナルド・ダヴィンチの聖母子像に見とれていると、たちまちグループからはぐれてしまった、カミさんもいない、あちこち駈けずり回ってようやく再会、正直言って世界中の名画を心ゆくまで楽しむどころか、グループから落ちこぼれないように付いてゆくのがやっとであった。