二本杖

二本杖

このところ自宅の周辺を二本の杖を突きながら歩いている、とても具合がよろしい。ただ歩いているのではなく、同時に腕や上半身の日ごろあまり使わない筋肉も使うので気持ちがいい、歩く歩幅も増えるので本人は大真面目である、ところがどうもさまにならない。どう見てもお爺さんが杖をついて歩いている姿だ、それも二本も使って。
近所の評判ではたまご屋おやじもいよいよ杖を使わねば歩けなくなったのかともっぱら噂されるが、本人はいたって意気軒昂。
先週「草津よいとーこツーデイウォーク」へいつもの歩き仲間と行ってきた、草津国際スキー場を中心に白根山草津温泉を歩きまわるものだ、歩いたあとのビールと温泉に魅かれて今年で3年目になる。ご存知のとおり草津はどの方向に行けども山谷だ、距離は短くともたいへん疲れる、毎年体力が落ちていることを実感させられる。
会場で「ノルディクウォーキング」なる見慣れないテント小屋があり、覗いてみるとスキーに使うステッキを改造して雪が無くてもノルディクスキーの練習が出来、それをウォーキング用に使っているとのことだ。なおもそこに立っていると可愛い娘が一日300円で貸してくれるという、ものは試しだ、借りることにする。
二日間にわたってこれを使ってみた、登りのときは上半身の力も使うことができ、転びやすい下りのときはつっかえ棒になった、すっかり気に入って帰りにはそれを買って帰った。
私の住んでいるところは櫛挽ヶ原といわれるほどの平地である、草津のように杖の出番はないが、それでもなお杖をついて歩いている。