たまご屋おやじの独り言 ヘクソカズラ

 いつもの歩き仲間と小山川を歩いていた時、ふと道端に可愛い花を見つけた、さっそくカメラを取り出ししゃがみこんで写真を撮り始めた。
昔、見たことがある懐かしい花のような気がした、仲間のKさんが近寄ってきてニヤニヤしながら「この花の名前を知っているか?」と聞く、私は「?」。
歩き仲間のなかでKさんは植物に一番明るいので一目おかれている、ちなみにもう一人のFさんは釣り名人で川魚に詳しい、私はといえば仕事柄鳥に明るいことになっているがあまりあてにならない。
「その花はヘクソカズラだ」、「なにヘクソカズラ?」、「屁糞のヘクソだ、うそだと思うならその葉っぱを手にとって揉んで匂いを嗅いでみな」、さっそくやってみる「うっ、おおいに納得!」。
匂いがかなり強烈だったので、家に帰って調べてみる。なんと万葉集にもその名をとどめる格調の高い植物なのである、そこいらに蔓延る外来植物とは格が違うことがわかった。
我々日本人のご先祖さまたちは永くこの愛すべきヘクソカズラとつきあってきたのである。