たまご屋おやじの独り言 四国お遍路 雨の巡航船

  話は前後するが、一日半にわたって悪天候に見舞われた。日本中が春の嵐になり、とくに北海道では被害があったその日である。
この日は朝から風と大雨で、楽しみにしていた巡航船の出航も危ぶまれていた。電話で聞いてもらうと、予定していた便を最後に欠航になるらしい。
雨の中、浦の内湾「埋立」船着場に着く、30人くらいは乗れる巡航船で、湾内を6ヶ所ほど寄りながら一時間ほどで目的地「横浪」船着場に着く。
乗客は遍路さん3人と船長だけ、時間帯によっては小学生の通学や町民の足として使われているらしい。
湾内とはいえ、かなり大きな波がくる。船がすれ違うときくる横波は怖いほどだ。
目的の船着場に着く、雨はまだ止まない、歩き遍路の二人は果敢に大雨のなかを歩き出す。私は手配してあったタクシーで彼らを追い越す、なんだか申し訳ない。
JR須崎駅に着いて、駅前の食堂でご当地B級グルメ「須崎ラーメン」を食べてほっとする。土鍋で暖められた生たまご入りのそれは最後まで冷めず、気持ちまで暖まった、外はまだ雨が止まない。
土佐久礼駅にむかうとき、土砂崩れずれがあり電車は立ち往生、たいへん待たされて代わりのバス輸送でたどり着いた。


巡航船の船長と遍路客、視界は悪い

浦の内湾の中とはいえ、船は揺れる

須崎鍋焼ラーメン

たまごのうま味が生かされている