たまご屋爺さんの独り言 「星野道夫の旅」写真展


たまご屋爺さんの独り言 「星野道夫の旅」写真展

 「星野道夫の旅」写真展を見、同時に彼のエッセイ「旅するる木」を読んでみた。

80爺は珍しく興奮し、そして幸せな気持ちでいっぱいになった。

その事を教えてくださったのは実は86才になる先輩H氏で、その事をメールで知らせてくれた、有り難いことだ。

私は迂闊にもそれまで星野道夫が何者であるのか全然知らなかった。

星野道夫は19才の時、単身アラスカに渡った。

きっかけは一枚のアラスカエスキモーの部落を撮った空中写真であったという。

以来、彼は46才でカムチャッカ半島を取材中ヒグマに襲われて急逝するまでアラスカを基盤に写真撮影およびその展示、思索、文筆活動に専念した。

銀座松屋で開催されたこの写真展は彼の没後20年を記念するものであった。

極北の自然はあまりにも美しく、そして厳しい。

そこに生きる人間を含めた生き物と自然との対峙、それをじっと見つめる星野道夫の眼。

現代文明にどっぷり浸かり、ヌクヌクと生活している我々の眼には見えないものを彼は観、そして感じ取ったのだ。

星野道夫の若い死はあまりにも惜しまれる。