たまご屋爺さんの独り言 「沈黙ーサイレンス」


たまご屋爺さんの独り言 「沈黙ーサイレンス」

 久しぶりに凄い映画を見た、監督脚本制作はスコセッシである。

それは3時間ぶっ続けにもなる長編であったので、年寄りにはトイレが気になる。
だがそれなりに知恵がある、四国歩き遍路のときに愛用した携帯用トイレを準備した。

原作はご存知のように遠藤周作の「沈黙」である。
この本は記録によれば私は2008年7月から8月にかけて読んだことになっている。
大分前になるが、その印象は強烈であった。

江戸時代の初期、島原の乱のあと幕府はキリシタンおよびその宣教師を徹底的に弾圧し極刑に処した。
当時の列強であるスペイン、ポルトガルの世界侵略にキリスト教カソリック)が大きく絡んでいると幕府は恐れたのである。

このような状況下、若きポルトガルの宣教師2名が密かに長崎に潜入し、弾圧を逃れて生き残っていた長崎五島のキリシタン接触した。

結局、宣教師二人のうち一人は殺され残る一人は、捉えられた村のキリスタンに加えられる拷問死を見るに耐えず,改宗の「踏み絵」を踏む。
その時、神は「沈黙」していた。

3時間はあっという間に過ぎてしまった、この映画はなんとも気の重い映画であったが、私にはとても刺激になった。