ぶらりぶらりソウル チョッパル(豚足)街

食べ物の話ばかりで恐縮だが、昼食にソウルならではの料理を所望したら、豚足料理専門店に連れて行かれた。高台にそびえる「新羅ホテル」が見えたから、その近くなのであろう。驚いたことに軒並み豚足料理の専門店が続いている。数えたわけではないがその数30軒はくだらないであろう。

豚足料理というから、中華料理店で学生時代に良く食べた蹄ごと蒸し、にんにく醤油をつけて食べるそれを思い出したが、一軒の店に入ってみるとそれは違った。豚足のすね肉を醤油味で煮込み、うすくスライスしてあり、それをお皿に山盛りにして出してくる。生にんにくのスライスしたものや、生の青唐辛子のきざんだものなどと例のコチュジャンをつけてサンチュ(チシャの葉)に包み、誰もがただひたすらに食べている。青唐辛子と油断していたら、これが飛び上がるほど辛い。冷えてサッパリしたスープに救われた。

どうしてこの国の人たちはこんなに辛い唐辛子をよく食べるのだろう。どの料理をみても真っ赤な唐辛子の色で染まっているとしか私には思えない。ところがこの国の人々はこの料理法が世界一美味く、健康に良いと信じて疑わない。唐辛子の入ってない料理など考えられないのである。

たった4日間ほどのソウル滞在であったのに、帰って日本食に戻ってみると何故かキムチが無性に欲しくなったのは不思議である。