昨年の12月4日から読み出した塩野七生「ローマ人の物語」全43巻(新調文庫)はやっと9巻目のユリウス・カエサルまでたどりついた。
気の向いたときに読むのと、同時に他の本も読む癖があるので遅々として進まない。
今回はユリウス・カエサル(英語読みジュリアス・シーザー)を読み進むうちに、そこに出てくる同時代の政治家であり哲学者であるキケロ(BC106-BC43)に興味をもった。
彼の著作「老年について」岩波文庫があることを知り、さっそく読む。
いったい2000年以上前の人たちは老年をどのように考えていたのであろうか?
とにかく彼の文章が正確に現在に伝わっていることにまづ驚く。
私が強く打たれたのは次の一節、
「毎日なにかを学び加えつつ老いてゆく、このような心の快楽にもまして大きな快楽はありえない」
まさに2000年の風雪に耐えた古典の凄さである。
また「ローマ人の物語」に戻ることにする。