たまご屋爺さんの独り言 渋沢栄一翁 その四

 

 渋沢翁が官から民の実業界に転じて数多くの企業法人を創立したことは既に述べた、それは何のためであったのであろう?

 

時代感覚に鋭い翁は日本の国の力が弱いままでは、先進国のヨーロッパ、アメリカなどに飲み込まれて独立は保てない、それを防ぐには日本国内に新しく産業をを起こしそして国を強くすることだと決意し、そしてそれを実行した。

 

特筆すべきことは、翁に私利私欲の気持ちはなく、まず国のことを考えたことだ。

それどころか、当時の経済人にはまれな慈善事業に力を入れ50以上の、団体設立に関わり、現在でも活動が続いているものが多い。

 

つづく教育の方面に目を向ければ一橋大学をはじめとして早稲田大学同志社大学日本女子大学、、、などなどその創立に関わっている。

 

それらの驚くべきエネルギッシュな活動を支えた翁の行動原理は「私心のなさ」であったように思われる、それがなければこれほど多方面にわたる事業で人々を惹きつけ動かすことできなかったと思われる。

 

つづく

 

櫛挽(深谷市