たまご屋おやじの独り言 四国お遍路 足が痛い

 高知県から十日ぶりで家に戻ってきた、右足を引きずりながら。
ふくらはぎのまわりが腫れていまでも痛む。
前回の徳島県の場合、きつかったが計画していたとおりに歩けたことに気を良くしていたのが間違いのもと、今回はえらい目にあった。
初日小雨のなか、室戸岬の先端にある24番最御崎寺(ほつみさきじ)、空海の修行した海岸の洞窟御蔵洞(みくろど)など、おさえ気味に歩いて早めに宿坊に泊めてもらった。
二日目快晴、朝はやく岬の頂上にある宿坊を抜け出し、濃紺の太平洋にむかって駆けるように下る。気分は爽快だ。
だがこの日、調子に乗りすぎた。海岸ぞいの25番津照寺(しんしょうじ)をへて、山寺の26番金剛頂寺(こんごうちょうじ)の坂道をこなし、ふもとのバス停留所に予定していた時間にやっと間に合う。この時間のバスを逃すと次は一時間半待たねばならぬ。
27番神峰寺(こうのみねじ)のふもとにある民宿「きんしょう」にリュックを預け、身軽になって往復3時間半の山寺をすます。
民宿に戻ったとき、疲れてはいたが足に異常はなかった。同宿した歩き遍路の仲間とわいわいやりながら夕飯を食べ、洗濯をすませて8時には寝た。
翌朝、ふとんから起きて歩き出すと右足が痛い、それも階段がなお痛む。これではとても歩き遍路の部分は出来そうにもない、しかも高知県のお遍路はまだ始まったばかりだ。


岩にへばりつくアコウの根 室戸岬

24番最御崎寺の山門

お地蔵様に供えられた「しきび」、徳島でも高知県でもお墓には「しきび」が多かった

室戸岬の頂上から海に向って駆け下りる

沿岸には漁業者の殉職碑が眼につく