たまご屋爺さんの独り言 五体投地

たまご屋爺さんの独り言 五体投地

 知人から紹介され、私は珍しくDVDを購入した。
「ラサへの歩き方」でチベットの巡礼旅を取り扱った映画である。
中国人の監督によるもので、主としてドキュメンタリー風に作成されている。

チベットの小さい村から聖地ラサ、そしてカイラス山へ。はるか2400kmを五体投地で、ほぼ一年かけて歩く、11人の村人の旅物語。
五体投地とは地面に五体(両手、両膝、額)を投げ出して祈る、仏教ではもっとも丁寧な祈りの作法で、現在でもチベットではこの作法で巡礼するのは珍しくない。

「まず他人の幸せを祈る」チベット仏教の真髄は現在にいたるまで脈々と伝わっている。
美しいが、厳しく過酷な自然に生きるチベットの人たちは、心の支えになる仏教を大事にして守ってきたに違いない。

私も以前、歩いて四国遍路の旅に出たことがあるが、五体投地の旅とは想像を絶
る。

良いものを見た。