寒衣(かんころも)

自宅から歩いて10分のところに埼玉県の園芸試験地がある。そろそろ梅の開花が始まるので覗きに行った。ここには梅の木だけで138品種、250本以上ある。昨年の1月にデジカメにてその開花記録を撮ってあるのでそれを参考にできる。はじめてデジカメを手にした嬉しさか、我ながら結構まめに記録をとったものだ。

梅園はぽつぽつ開花が始まっていた。なかでも目立つのは開花の早い紅梅の寒衣(かんころも)である。ほぼ満開にちかい。寒風のなかに一人春を告げているようで好ましい。

ここの梅園には一本一本木に名札がつけてあるのでとてもわかり安い。138品種もあるといろいろな名前がついている。なかには苦し紛れに付けたのではないかと疑いたくなるのもある。

「寒衣」とは素敵な名前である。はじめ読み方がわからなかった。(かんい)?(さむい)?、、、調べているうちに(かんころも)であることがわかった。驚いたことにこの園芸試験地はネットで梅園の開花速報をだしていたのだ。まさに灯台もと暗しである。これによって、いままで読めなかった名前がわかるようになった。

まだここの池には氷が張っていたが、確実に延びている日ざしを感じて周囲の小鳥たちは興奮していた。今年も寒衣(かんころも)の開花を観ることが出来たことに私は何かものすごく得をした気分になった。