3.遺跡群

3.遺跡群 

毎日、嫌になるほど遺跡ばかりを見て歩いたのだが、そのうちどれがどれだか区別がつかなくなってしまった、おそらく35度を越える暑さの中を歩き回ったせいであろう。実物の姿、雰囲気をしっかりこの眼に焼き付けておけば、あとは写真などでカバー出来ると考えていた。
そのカメラであるが、日本を出発する時よほど慌てていたのであろう、肝心なカメラに記憶装置のSDを入れ忘れていた。今のデジカメはどういう風になっているのか、SDを入れてなくてもファインダーにはちゃんと画像が残されていたが、その場かぎりのものであった。こっちはてっきり写した画像が残っているものと思い、撮りまくった。旅の中途で画像が残っていないことに気がつきがっくりきた。暑さで意識は朦朧とするや、画像は無いやら散々であった。
今回の遺跡めぐりでやはり一番気になったのは、ヒンズー教と仏教との関係とその歴史的な流れである、その知識なくして旅の価値は半減してしまう、私の手持ちの知識ではいかんともならない。その理解無しにはこの遺跡群はただ見るだけ、疲れただけで終わってしまう。
さすがメンバーのなかにはメモ帳を取り出して現場で突き合わせている勉強家もいた、私は家に戻ってからやっとそのことを調べ始めたのだが、惜しいことをしたと悔いている。