たまご屋爺さんの独り言 動物愛護のこと 一
日本中のたまご屋にも動物愛護が問題になりそうだ。
すでにヨーロッパ、アメリカなどでは採卵鶏のケージ(金網製の鳥籠)飼育が法律で禁止された処がある。
日本では考えられぬほど動物愛護団体の活動は激しく、政治的にも成功している。
つまり、羽ばたきも出来ないほど狭い鳥籠に一生鶏を閉じ込めておくのは残酷であり、動物愛護に反するということだ。
現在日本の採卵農場は90%以上がケージ飼育されている。
日本でもこの問題に対応してケージフリー飼育(平飼い)の農場もぼつぼつ見受けられる、しかし生産コストがかかるのでケージ卵に比べて約倍の価格で売られている。
農耕民族を祖先に持つ我々と遊牧民を祖先に持つ彼らとは動物愛護に対する考え方が大きく違うようだ。
彼らが血も滴るビフテキを多食し牛など家畜を殺し食べていながら、なにが動物愛護だと我々日本人は考え易い。
ところが彼らは違う、ビフテキを食べるからこそ動物愛護なのだ。
彼らの根底にある動物愛護の考え方は、「神から食料として人間に与えられた家畜をせめて生きている間は大事にしなければならぬ」にあるようだ。
議論して決着のつく問題ではない。
さて、この問題(ケージ飼育対ケージフリー飼育)を日本の消費者の皆さんと我々たまご屋はどう選択していくのか?