たまご屋爺さんの独り言 60年 その五 了

 

 爺さんの繰り言はだらだらと長くなるのでこのへんで切り上げるとしよう。

 

60年、まことにアッという間に過ぎ私も人生の最終コーナーを既に回った。

今から思えばそれは運がとても良い時代に巡り合えたと云うほかはない。

生まれた時期が少しずれただけで否応なしに戦争で命を失っていたのだ。

 

終戦後の混乱期、回復期、高度成長期、バブル期そしてその破綻、そして令和の新時代、、、。

朝鮮戦争、米ソの冷戦、ソ連の崩壊、日米貿易戦争、中国の台頭、米中冷戦、?、、、。

いずれもこの60年に起きたことで、たまご屋の小さな変化の一部はすでに述べた。

 

日本が現在の豊かさを手にいれることができたのは、なによりも戦争ですべてを失った貧しさから立ち直るべく全国民が懸命に働いたこと、そして世界を相手に自由な貿易立国を目指したことにあると思う。

 

そのお蔭で私どもたまご屋も世界中から安価な飼料原料を手に入れ、卵はは安い時期はあったが何とか生きてきた。

 

 

櫛挽(深谷市)にて栗の実が、、、。