たまご屋爺さんの独り言  ワクチン 20211106

 

 全国的に感染が拡大したコロナ第五波も消える時には一斉に少なくなった。

おそらく国内でのワクチン接種が進んだことによるものであろう、それにしても有難いことだ。

だがEU、北米などのニュースを見ても例えワクチン接種を済ませていても再発する例が多い、日本でも油断はならない。

 

私どもの採卵養鶏農場は先代が始めてから間もなく100年になるが、その歴史は「鶏の病気との闘い」と云っても良い。

如何にその病気をコントロールするかがその仕事で生き残れるかの決め手であった。

 

戦前(1945)私の父親の時代は100%「平飼い飼育」であったので鶏は床の鶏糞を食べてしまい、コクシジュウムなど消化器系統の病気が多く育雛中に半分以上の雛が死んでしまった話を何度も聞いた。

また鶏は夜寝る時密集するので呼吸器系の病気も多かった。

 

私が仕事を引き継いだ時(1960)は丁度「平飼い飼育」から「ケージ飼育」に変わる時代であった。

このため消化器系統の病気は劇的に少なくなったが、ニューカッスル病など呼吸器系統の病気などに苦しめられた。

だがこれらの病気も良いワクチンが開発されそのコントロールが可能となった。

 

三代目が仕事を引き継いでくれて(2010)残る恐ろしい病気はただ一つ、鳥インフルエンザである。

今年日本国内でそれが大発生し大きな被害を受けた、現在のところこの病気は世界中で即刻殺処分し土中に埋めて感染の拡大を防ぐと云う方法しかない。

 

一刻でも早くそれに使えるワクチンが待たれる。

私は鶏であろうが人間であろうがワクチンの力を信じている。