ホトトギスが鳴く 2005

ここ数日雨まじりの曇り空が続いていたが今朝は良い天気だ。私の住んでいる櫛挽ヶ原の緑が濃くなってきた。嬉しいことに今年もホトトギスがやってきた。その声を聴いた時、家の中から慌てて飛び出してその姿を眼で追ったが木々の緑にさえぎられて見ることが出来なかった。そうこうするうちに今度は反対の方角からその鋭い声がした。おそらく同じ鳥が居場所を変えて鳴いていたのであろう。

今年はまだその姿を見てないが、運がいいと木のてっぺんでその鳴いている姿を見ることが出来る。ある年はなにを血迷ったのか裏の電線の上で鳴いていた。今年は早春からウグイスの鳴き声が多かったから、それを知ってかウグイスの巣に託卵のチャンスを狙っているのであろう。

 卯(う)の花の におうかきねに
 時鳥(ほととぎす)早(はや)もき鳴(な)きて
 しのび音(ね)もらす
 夏は きぬ

これは作詞 佐佐木信綱、作曲 小山作之助による小学唱歌「夏はきぬ」であるが、このなかの「しのび音」とあのけたたましいホトトギスの鳴き声はどうもしっくりこないと話していたら、世田谷の養蜂家渡辺さんがそのことを研究した人の小冊子を送ってきてくれた。それは2003年の夏であった。まったく歳月の過ぎるのは早い。