鳥インフルエンザ 全国一斉サーベイランス(7/8)

6月26日、茨城県水海道市A養鶏場に鳥インフルエンザ H5N2が確定して以来今日(7月9日)で2週間になるが、その間関係機関のとられた行動は迅速果敢であった。半径5km以内の移動禁止に始まって、そこに含まれる17農場の抗体調査、抗体陽性農場のウィルス検出作業、ウイルスが検出された2養鶏場と感染歴のある4養鶏場で鶏149,000羽の殺処分、移動制限区域内で感染が確認されなかった養鶏場の迅速な鶏卵出荷再開、、、。

特に茨城県の場合は鶏卵生産日本一ということもあり、力の入れ方も違った。昨年の京都府での鳥インフルエンザの経験が生かされたとはいえ、移動禁止区域の設定から毎日生産される鶏卵の出荷再開にいたる日数の短縮、死鶏の処理法(コンポスト法及び焼却法の採用)などなど画期的な方策が果敢に採用された。

あの暑い最中、防御服に身を固めた人たちによる鶏の殺処分作業は想像に絶する。慣れている私ら養鶏場の者にとっても厳しい作業 なのに、まして日頃鶏など触ったことのない人たちにとっては如何ばかりであったろう。約15万羽の殺処分に必要とされた人員は延3000人を超えたと言う。大変ご苦労さまでした。

このように手際よく作業が進められたのは、事前に官と民による綿密なシミュレーションが行われていたからである。「現場のことは現場に聞け」と言われる。今回官が民間の知恵を大いに活用した成果ともいえる。油断はならないが、現在のところ表面上感染が拡大していることはない。7月8日鳥インフルエンザ 全国一斉サーベイランスが農水省からアナウンスされた。