ぶらりぶらり通信Chicago編 摩天楼

Chicagoは建築を志す人たちにとってはたまらない街であろう。専門外の私ですら、その摩天楼の林立するビル街に立つと興奮を覚える。常にそれらはアメリカ一、世界一を目指して建設が競われてきた。その高さ、新しい機能、デザインにおいても一つ一つの摩天楼は実にユニークである。どれ一つとっても同じものはない。最新式の真新しいビルの隣に100年も前のそれが威厳をもって建っている。それでいてちっとも違和感がない。

今度は場所を変えてミシガン湖とChicago河のほうから、これら摩天楼を見ることにした。Chicago河の河口から100人も乗れば一杯になる船に乗って湖に出て行った。この船は由緒ある建物、ビルを専門に案内してくれる専門の探索船だ。歳はとっているが元気な案内人の名調子は人々を笑わせるが、こちとらにはほとんど聞き取れない。

途切れ途切れに判ったことは、Chicagoは風の街でいつもそれが吹いていること、そのために昔大火で街の大半が焼けてしまったこと、ミシガン湖にそそぐChicago河はその昔都市の排泄物をそのまま流したので、それが腐敗し伝染病の大流行につながったこと、、、。肝心の建物の解説はただ見とれてばかりいたので聞き逃してしまった。

数多くある摩天楼のなかで一つ、台形の背の高い黒いビルが印象に残った。ようやくそれがJohn Hancock Centerであることを聞き出し、幸いそこには最上階に展望室があるという。そうだあれに登ってみよう、そしてそこからイリノイ州の大平原に沈む夕日を見てみたい。