鳥インフルエンザ(AI) 全国一斉サーベイランス(7/22)

AIの全国一斉サーベイランスがいよいよ実行段階にはいった。私の農場のある埼玉県でも、先日養鶏協会役員会で県の担当官より説明があり、更に地区家畜保健所より、8月のしかるべき日に鶏の採血を行うとの連絡があった。埼玉県では採卵鶏1000羽以上の農場の6割,74戸を無差別に選び出し検査することになった。

ご存知のごとく現段階では、全国一斉サーベイランスによってAI(H5,H7)の抗体陽性、そのウィルスが検出されればその農場は殺処分となり最低5Km四方は移動禁止になり同業者、行政に大変な迷惑をかける。養鶏家は祈るような思いでこのサーベイランスを受ける。

ここで一つ問題がある。県によって6割と3割のサーベイランス農場の差があることと、サーベイランスの対象になった農場とそうでない農場との不公平さだ。AIの感染経路がはっきりしてない現時点では、それが発生する機会は全国同じである。まして茨城県のAI発生事例の場合、本人の自主検査依頼がなければ発生が今でも確認されていなかった筈だ。

採卵養鶏の現場では茨城のAI発生事例に見られる産卵率の異常は、長年採卵養鶏をやっていれば全国誰でも経験する。ただそれをしっかりした機関で検査していない場合が多い。幸い幾つかの県では、この不公平性は後で問題になるとして1000羽以上農家100%のサーベイランスに踏み切っている。公平性を守るために1000羽以上100%全国一斉サーベイランスに踏み切る必要がある、たとえ時間がかかっても。