鳥インフルエンザ(AI) 全国一斉サーベイランス(8/25)

8月18日、埼玉県のAIサーベイランスで鴻巣市の農場でH5型亜型の陽性が確認されて以来事態は急展開した。予想された悪いシナリオでことは進んでいる。
8月22日、鴻巣市の農場にいる採卵鶏の導入元の茨城県の系列3農場がAI抗体陽性の結果が出た。この3農場だけで200万羽を超える。3農場の周辺5Kmはただちに移動禁止になり、この範囲内は茨城県内でも最も養鶏密度が高く、その数は合計500万羽を超えるであろう。

従来の方法からすれば当然この3農場200万羽は殺処分される筈である。さらに移動禁止地区内の抗体調査が進めばさらにその数は増えるであろう。既に茨城県では30万羽以上の殺処分を繰り返していて、もう物理的に限界にきていた。その上、数百万羽の処理は無理と国も県も理解したに違いない。鶏密集地帯では従来の方法は機能しないと認め、国県は方針を変えざるを得なかった。そこでウィンドウレス鶏舎はAI抗体陽性でもOK、開放鶏舎は殺処分という養鶏家が考えたら誰でもおかしい方法を考え出した。

養鶏家なら誰でも既にAIの通り過ぎた鶏(抗体陽性鶏)をいくら処分しても意味がなく、現にAIウィルスが動いているのを叩くのが先決と考える。移動禁止区域内の鶏に即刻国の備蓄しているAIワクチンを使用して、まずウィルスの動きを抑えることが必要と考える。ウィンドウレス鶏舎であろうが開放鶏舎であろうがAIウィルスがいれば処分する、いなければ抗体陽性であっても処分しない、ということなら納得できる。

国県が方針を変えたのならば、しかる後、既に処分を受けてしまった養鶏家に説明し、手厚く補償するのが筋であろう。