ご汁(ごじる)

土、日と「草津よいとーこツーデイウォーク」に行って来た、元気よく出かけたのは良いが、山コースで脚を痛め途中引き返すわけにもいかず、脚を引きずりながらやっと宿屋に帰りついた、草津の湯が効いたらしくやっと痛みが治まったところ。
この宿屋は歩き仲間Kさんの知り合いで、おカミさんが同じく旧岡部町針ヶ谷出身であるという。

この小さい宿屋は「お宿はぎ原」と云い、ともに80歳を超えた老夫婦が二人でやっている、なんでもここの親父さんが会社勤めを定年になる前から準備し始めたそうで二人でこつこつと30年以上続けている、おカミさんがもっぱら料理を作り、親父さんがそのほかの仕事を受け持っている。
息子さんは立派にほかの仕事をしているらしく、見かけたところどうも宿屋の仕事は老後の楽しみと健康のためにやっているらしい?そう云えば二人とも元気で、特におカミさんのほうは今でも草津から東京まで車を運転して出かけるのだという。

泊まった二晩の宿泊客は我々歩き仲間三人だけで、晩飯朝飯とも親父さんおカミさんを交えてとった、まるで親戚の家にでも泊まった気分である、一泊6500円であるから文句は言えないが、料理の素材は決して高価なものではないにもかかわらず、鮮度のよい野菜、魚、肉を使い手をかけて作ってくれた。
朝食に作ってくれた「ご汁(ごじる)」には嬉しくなった、これは私は始めてであったが水に浸した大豆をすり潰し味噌汁に入れたもので、子供のころ良く食べたKさんの喜びようは特別であり、晩飯にでた夫婦でつくる手打ちうどんとこれを使ったうどん鍋の味はまさに「いぶし銀」であった。

ツーデイウォークの話がすっかり泊まった宿屋の話になってしまったが、ウォーキングにはいろいろな出会いがある。