POMPEI ポンペイ展

POMPEI ポンペイ

朝起きて自己流の体操をしてから、顔を洗いひげを剃る、Wさんの蜂蜜をひと匙舐めながらお茶を飲む、頭がすっきりしたところで本を読む、忙しい朝は飛ばす。

ここ一年ばかりはもっぱら聖書を読んでいるが珍しく続いている。

旧約聖書の創世記から始めて、新約聖書ヨハネの黙示録までたどり着くまでおよそ一年かかってしまった。読んでいてぜんぜん頭に入らない朝もあれば、その逆の日もある。

先日、横浜美術館で開催されている「ポンペイ展」を観た、ポンペイは機会があれば現地を訪ねてみたいのだがまだその機会はない。

ご存知のとおりAC79年ヴェスヴィオ火山の突然の噴火により繁栄を誇っていたポンペイが一瞬のうちに火山灰の下に埋もれてしまった。逃げ遅れた人々は焼ける火山灰の下敷きとなり亡くなった、その時の人体であった空間と骨および身につけていた金属類が残った、その空間に石膏を流し込み最後の時を再現させてあり鬼気せまるものがあった、また奴隷であったと思われるその人の鉄の足枷もそこにあった。その他、邸宅を飾る見事なフレスコ画、彫像、家具、食器類などなど。

日本の弥生時代中期に当たるその時代に、かくも豊かな文明文化がそこにあったことに圧倒される。

聖書に出てくる約二千年前のローマ時代、その生活の場そのものが眼の前に現れて、正直なところ頭がくらくらした、この一年間読み続けてきた聖書の世界が現実味をおびてそこにあったからだ、こりゃあ面白い、また一年がかりで聖書を再読することにしよう。