たまご屋おやじの独り言 ポルトガル 過去の遺産 

ジェロニモ修道院 リスボン

旅行から帰って、司馬遼太郎の「南蛮のみち」を読んでいたら「ポルトガルには、もはやかっての栄華はない、かって働きすぎた時代をときにおもいだしつつ、老優がしずかに休養しているような国である」とあった。この本が書かれてからすでに30年以上たつが、いまでもそのものずばりだ。
やく500年前になるが、ポルトガルが一番輝いていたのはあの大航海時代である、そのときの狂おしいまでの冒険心、征服欲と富の獲得、そして宗教心がこの国を造りあげた。そのときに働き過ぎたのかそのあとはあまりぱっとしない。
ポルトガルは日本とおなじく地震の多い国である、首都リスボンだけでも大地震として1344年、1531年、そして1775年が記録されている。おおおくの建造物が破壊されるなかリスボンを代表するジェロニモ修道院は生き残った、この壮大な建物はあのヴァスコ ダ ガマがインド航路発見とともに持ち帰った富で建設されたものである。
現在ポルトガルに残されている過去の遺産もさることながら、大西洋に面したこの小さな国が世界史また日本史に残した足跡はあまりにも大きい。
いまごろになってその足跡をたどってみたくなった。