たまご屋おやじの独り言 2000年3月
19/March/00
Eggs via the internet
最近号〈2000年3月号)International Egg Commission (国際鶏卵委員会) Monthly News Letterに愛鶏園のことが紹介されています。
In Japan ,the IKN Egg Farms Company are selling eggs online via a company web site,as well as by other electronic means.Fujio Saito,Prsident of the company says that, after taking the orders the eggs are delivered direct via his delivery service.
(日本の愛鶏園は会社のWEBサイトを使って鶏卵の販売をしている。会長の斎藤富士雄は注文をネットで受け、直接顧客に届けている)
尚、原文は http://www.internationalegg.com/html/news/march_news_2000.htmlにあります。
19/March/00
アメリカでもSE減少
最新号のIEC(国際鶏卵委員会)のニュースレターによれば、アメリカのサルモネラによる食中毒患者の減少が報告されています。CDC(病気予防センター)のスェドロウ博士はSE(サルモネラエンテリチヂス)の患者数が1996年の3.6人(十万人あたり)が、1998年は2.2人で39%の減少としています。
その理由として、
1)農場でのSEコントロールプログラムの実行
2)鶏卵の冷蔵管理の徹底
3)消費者及び食品工場従業員教育の徹底
を指摘しています。
原文はhttp://www.internationalegg.com/html/news/march_news_2000.html
99年食中毒速報で報告しましたが、日本でも食中毒、なかでもタマゴによるサルモネラ中毒が1999年前年比で劇的に減少しました。みんなで気をつけるとこんなに違うものかと実感しました。日本でも生産段階からの鶏卵チルド管理が今年から本格化します。生産者にとって大きなコストアップ要因ですが、前向きに取り組み消費者の不安を取り除くことが急務です。
12/March/00
1999年食中毒情報(速報)
先日、厚生省から1999年食中毒(速報)が発表された。日本の食中毒、サルモネラによる食中毒、卵による食中毒データについては、厚生省のHPにある食中毒情報はとても役にたつ。
1998年夏、マスコミによる「タマゴによるサルモネラ食中毒」騒ぎで、私どもの業界は大きなダメージを受けた。しかし冷静にデータを読み取るかぎり近年「タマゴによるサルモネラ食中毒」の件数、患者数は特別増加していない。それどころか1999年のそれは激減している。好意的に解釈すれば、マスコミが大騒ぎしたためにみんなが気をつけるようになった為であろうか。
(尚、1999年サルモネラ中毒の件数、患者数が前年より少し増えたのは、「さきいか」に中毒の多発によるもので、卵によるものではない)
The Present Situation of Food Poisoning in Japan (日本の食中毒)
1)Total Food Poisoning
(食中毒 件数 患者数 死亡数)
No.of Occur(件数) No.of Pacients(患者数) Mortarity(死亡数)
1996年 1,217 46,327 15
1997年 1,960 39,989 8
1998年 2,613 44,053 7
1999年 2,635 34,070 6
2)Food Poisoning due to Salmonella
(サルモネラによる食中毒 件数 患者数 死亡数)
No.of Occur(件数) No.of Pacients(患者数) Mortarity(死亡数)
1996年 350 16,576 3
1997年 521 10,926 2
1998年 630 11,035 1
1999年 805 11,675 2
3)Food Poisoning due to Eggs
(卵原因の食中毒 件数 患者数 死亡数)
No.of Occur(件数) No.of Pacients(患者数) Mortarity(死亡数)
1996年 35 3,049 0
1997年 37 2,012 2
1998年 46 1,902 1
1999年 36 735 0
このデータは厚生省の食中毒情報による。
厚生省 http://www.mhw.go.jp/o-157/h10syokutyu/jokyo_13.html
1999年のものは2000年2月28日の速報による。http://www.mhw.go.jp/o-157/h11syokutyu/h11jokyo_13.html
5/March/00
鶏卵先物取引
どうも良く解からないのがこの「鶏卵先物」だ。今まで株取引とか先物取引にあまり興味を持ってなかったので尚更理解に苦しむ。そこで、一念発起、中部商品取引所のホームページhttp://www.c-com.or.jp/mp_egg.html
を四ヶ月間毎日覗いて見た。
(なにも無理してHPを見なくても日経新聞に1日遅れで出ているのだが)素人ながら(だから)分かったことが幾つかある。
1)世の中にはマネーゲームの「大好きチャン」がゴマンと居ること。それが株であろうが小豆,金・・・であろうがなんでもござれ、そこに一つ鶏卵が増えただけ。彼らにとって、そこに儲けるチャンスがあれば材料はなんでも良いのだ。
(取引所の月報によれば、99年11月売買された鶏卵の量は131万トン12月月が64万トン、実際の鶏卵生産量が月間20万トンくらいだから驚くべき量が現物をともなわないで取引された)
2)儲けるチャンスとは?その価格が乱暴に動けば動くほどよろしい、鶏卵はうってつけなのだ。金を賭けた「卵価当てクイズ」を毎日やっているようなものだ。実際は先物取引のプロが二十数社、あらゆる鶏卵に関する情報を集めて価格を予測し、売買を客に薦める。6ヶ月先迄の卵価を予測して賭けをやるのだから彼らは我々以上に真剣だ。おそらく、数年たたぬうちに彼らの価格予測能力は我々のそれを上回るであろう。精度のあがった卵価予測は業界にプラスに働くに違いない。
3)「株」との違い、一般投資家の金が株式に集まれば、株価全体を押し上げる。しかし、いくら「鶏卵先物」に金が集まっても卵価全体を押し上げることはない。取引所と仲介者がニコニコするだけだ。
4)肝心のヘッジ機能が当業者(養鶏家を含む)にとってあるのかどうか、これはまだ私にはわからない、今しばらくHPとにらめっこする予定。
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