老鶏

ながく付き合いのある鶏友Hさんを久しぶりにカミさんと訪ねた。
彼とは二代にわたる付き合いで、今ではむしろ仕事のことで若い世代が顔を合わせることが多い。
農場は千葉県の銚子市にあり、自宅はとなりの東庄町にある。
お互いに近くに孫がおり、半分隠居生活を楽しんでいる。

ニワトリを飼っているとなかなか夫婦で家を空けることが出来ない。
たとえそのような機会があっても、ニワトリのことが気になって落ち着かない。
そのような事が習い性となっていたが、さすがに歳をとるにつれてだんだんと気にならなくなった。
Hさん夫婦も同じようなことを言っていた。

Hさんの楽しみの一つは育雛舎へ孫の男の子をつれて行き一緒に作業する事だという。
孫はまだ小学校に行ってないが、ヒヨコを捕まえるのがとても上手いと爺ちゃん馬鹿ぶりを発揮していた。
それを隣で奥さんがにこにこ肯いて、ヒヨコを手に持つにはこのようにするのだと婆ちゃんに報告したとこれまた嬉しそう。
このような爺ちゃん婆ちゃんに育てられた三代目も間違いなくニワトリの仕事をするであろう。

利根川に面した東庄町には旨い川魚料理店が沢山ある、なかでも地元Hさんお薦めの「えんどう」に上がりこみ当店自慢の鯉の旨煮とうなぎの蒲焼をつつきながら老鶏どもの話は尽きなかった。