古い家族写真

古い家族写真

一枚の古い家族写真が出てきた、七人の子供たちとその母親が写っている、みな正装しちゃんとこちらを見ているから写真館で撮ったものであろう。今年亡くなった一番下の弟がお袋の膝に抱かれて赤ちゃんの時だから私が4−5歳の時である、なぜか父親の姿が無い。
私の姉たちにその訳を聞いてみると、なんでもお袋が夫婦喧嘩をしたとき子供7人を引き連れて家出し、その時の記念に写真館で撮ったそうな、そうであればさぞかし親父も魂消たことだろうし、お袋もなかなかやったもんだ。
話は変わるが以前にスキャナーを買い込んでそれが使いこなせず往生した事があるが、なんとかこれをものにしてかれこれ4ヶ月になる、やっとその面白味が判ってきた。この写真のように家族にとって大事な写真をスキャナーでPDF化してPCに溜め込んでおく、それを折に触れコメントをつけてメールに添付して家族、親戚などに送りつける、特に孫どもは爺さん婆さんの子供時代の写真を見て大騒ぎしてくれる。写真の原本は一つであるがそれを電子的に保存し、あとでそれを検索出来るようにしておけば、必要な時にすぐ探し出せる、まったく面白い時代になったものだ。
私の親父の世代以前は文章、蔵書など紙媒体で自分にまつわる事を後世に残した、紙媒体はとても優れていて古文書を見るまでもなく軽く千年を超えてそれが残っている、だが今後これに電子的な記録媒体が加わるのであろう、たとえば曾孫が何代か前の爺さんの写真を自分のPCから取り出してこれを眺める、、、考えただけでも愉快になる。一枚の古い家族写真を見ながらいろいろと妄想が湧く。