たまご屋おやじの独り言 「鶏卵の輸入税は断然撤廃せよ」

 ネットで調べものをしていたら、びっくりするような表題の言葉にぶつかった。
時あたかもTPP問題で日本の畜産物(肉類、乳製品、鶏卵など)の輸入関税の存続がどうなるか関係する者は神経をとがらせている。
もっとも牛肉、豚肉の関税については守るべき聖域となっているが、鶏卵については話題にすらなっていない。つまり鶏卵については関税で守らなくても日本の養鶏家はやっていけるだろうとの判断のようだ。政治的にみれば養鶏戸数は牛豚のそれに比べればはるかに少ないし、、、。
8月9日農水省の発表によると
「畜産物の自給率は、鶏卵は前年度と同率の95%、肉類全体は1ポイント上昇し55%。うち牛肉は2ポイント増の42%、豚肉は1ポイント増の53%、鶏肉は同率の66%。牛乳・乳製品は同率の65%であった。
 飼料自給率を考慮した自給率は鶏卵11%、鶏肉8%、牛肉11%、豚肉6%、牛乳・乳製品27%であった。」
これを見てわかるように鶏卵の自給率は95%となっているが、その飼料原料は輸入品であるから実質の自給率はわずか11%、牛豚鶏肉についてもそれ以下かあまり変わらない。つまり日本の畜産は原料を海外に依存する加工業に近い、ならばその製品そのものの品質が高く安価であれば消費者の皆さんは国産、輸入品を問わないであろう。
さて表題の件、これは大阪時事新報 1924.9.11(大正13)の記事で、「当時輸入の多かった中国鶏卵に対する関税を撤廃して、高価な国産鶏卵を安くし国民にこたえよ」との主旨である。いつの時代にもその時の問題があるものだ。
詳しくは神戸大学図書館資料にて
http://www.lib.kobe-u.ac.jp/das/jsp/ja/ContentViewM.jsp?METAID=00863520&TYPE=IMAGE_FILE&POS=1