このところ、すっかり塩野七生に取りつかれている。
この本は文庫本で全六巻からなり、新刊中古をまじえていづれも通販で取り寄せた。
8月10日から読み始めてから月末には五巻めも終わりそうだ。
私にしてはペースが速い。
ふだんは何冊かの本を同時に読む癖がある私だが、今回はこれ一本になってしまった。
それほど私には面白い。
「何故ヴェネチアだけが長命を保ちえたのか、、、無名の、しかし政治、経済のプロであった男たちにの毅然たる生き様。」と文庫の帯に書いてあるとおり、資源もなにも無い都市国家ヴェネチアが、数度にわたる戦争を戦い抜き、交易を主としてほぼ1000年間栄えた物語を塩野は淡々と、また時には熱っぽく語る。
文中、彼女は「暦史の物語を書くのは私にとって愉楽である」と言い放つ。
どうやらその熱気が私に乗り移ったようだ、今年の夏は私にとって特別熱い夏になった。