たまご屋爺さんの独り言 日本の卵は危ない?   20210313

たまご屋爺さんの独り言 日本の卵は危ない?   20210313

 

最近新聞を見ていたらある週刊誌の広告欄にデカデカと「日本の卵は世界中から危険視されている」、「日本の卵は危ない」、「生卵は食べていけない」、、、とか数週間にわたって日本の卵の悪口を言いふらしていた。

私は腹が立つがそれらのコピーを取り寄せ読んでみた。

 

案の定「ケージ飼い」を非難し「平飼い」を称賛するものであり動物愛護のことであった、日本の卵が90%以上「ケージ飼い」で生産されているのは他国に比べ動物愛護の点で遅れていると言う。

 

冗談じゃない、日本は戦前私たちの農場を含めて100%「平飼い」であったのだ、それが鶏の健康とそれを世話する人間にとってどんなに過酷であったか私の父母より聞いている、365日休みなく鶏に餌を与えその糞を掃除し「平飼い」のため病気で多くの鶏が死んだ。それらを革命的に改善したのが、90%「ケージ飼い」になった理由なのだ。

 

質の悪い週刊誌は良く調べもせずに、ただ人々にアピールするためセンセーショナルな記事を書いてその売り上げを伸ばしたがる、それは多くの読者を迷わせ日本中のたまご屋にとってはいい迷惑な話だ。

それに今現在日本の採卵農場では人はコロナ禍、鶏は鳥インフルエンザを心配していて夜も寝られないほどだ、記事にあった動物愛護活動家など口先だけで想像もつくまい。

 

長年私の朝飯はTKG(卵かけご飯)、納豆、味噌汁、牛乳だが、週刊誌の云うその「危ない卵」を食べ続けても病気にもならづ現在私は85才、その卵のお陰で元気でいられる。

 

それどころか先進国の中で日本人は一番その「危ない卵」とやらを食べている(330ケ/年/人)筈なのに、それでいて健康で世界一平均寿命が長いのはどういう訳か、これを書いた記者に聞いてみたいものだ。